百貨店のジュエリーショップ勤務の仁美は、同じ百貨店の紳士服売り場で働く翼の兄、銀行員の伊吹と付き合っている。しかし、伊吹はイケメンで女に手が早く、仁美は何度か浮気をされており、そのたびに彼女を慰めるのが翼の役目だった。その日も、翼を呼び出して居酒屋でくだを巻いていると、彼が驚きの提案をする。“男は伊吹だけじゃないってことを知るために、お前も誰かとしてみればいい。なんならオレと?”。流れで仁美は翼と一線を越えてしまうが、それ以来、翼と仁美の関係はぎくしゃくしてしまう。そこにもう一度やり直したいと伊吹が現れて…。仁美の周囲の人間関係は入り乱れ、果たして彼女は幸せを手にできるのか? 第7回らぶドロップス恋愛小説コンテスト・優秀賞受賞作。